PR

2027年度の住宅補助金はどうなる?2,000億円要求と新築の見通し

2027年度の住宅補助金はどうなる?2,000億円要求と新築の見通し 費用・ローン
記事内に広告(アフィリエイトリンク)が含まれています。

4,187億円。国土交通省住宅局が2027年度(令和9年度)予算として財務省に求めた額です。2026年度予算の1,721億円の2.43倍にあたります。

その中に「みらいエコ住宅2027事業」という新しい名前の補助事業が、2,000億円の要求額とともに載りました。2026年に新築の補助を担ってきたみらいエコ住宅2026事業の、名前の上での後継です。

ただ、要求はあくまで要求です。補助額も対象の家の条件も、着工がいつからなら対象になるのかも、まだどこにも書かれていません。

2027年に建てる人が今わかることと、まだわからないこと、そして2026年の制度で間に合う人が年内にやることを、国の資料の数字だけで並べます。

わかっていること、まだ決まっていないこと

最初に線を引いておきます。2026年11月8日の時点で、国の公表資料から確認できるのは「予算をいくら求めたか」と「何を支援する事業か」までです。

項目2026年11月時点でわかっていることまだ決まっていないこと
事業の名前みらいエコ住宅2027事業(国交省・新規)正式名称は予算成立後に変わる場合あり
予算要求額2,000億円。ほかにGX経済移行債の財源国会で成立する額
支援の対象ZEH水準の省エネ性能を持つ新築と、既存住宅の省エネ改修GX志向型・長期優良・ZEH水準の区分や補助額
対象になる工事公表なしいつ以降の着工・契約が対象になるか
申請の受付公表なし受付開始日と締切

出典: 国土交通省『令和9年度 住宅局関係予算概算要求概要』(2026年8月)

ネットでは「2027年は最大〇〇万円」と書いた記事も見かけます。国交省の要求資料には補助額の記載がないため、いま出回っている金額は予想と受け取ってください。

私たちは、補助額の予想を前提に資金計画を組むことはすすめません。決まっていない数字で月々の返済を決めると、外れたときに後戻りがききません。

概算要求に並んだ、住まいの補助3本

2027年度の要求の中で、家を建てる人・直す人に関係が深いのは次の3つです。所管する省も、お金の流れ方も違います。

事業所管2027年度の要求額対象
みらいエコ住宅2027事業国土交通省2,000億円(新規)+GX経済移行債ZEH水準の新築、既存住宅の省エネ改修
断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業環境省(経産省・国交省と連携)980億円(新規)内窓設置・外窓交換・ガラス交換
住宅・建築物省エネ等改修推進事業国土交通省社会資本整備総合交付金等の内数(拡充)自治体を通じた省エネ改修の支援

出典: 国土交通省『令和9年度 住宅局関係予算概算要求概要』(2026年8月)、環境省『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(令和9年度要求)』(2026年)

2026年は高効率給湯器の補助も同じキャンペーンに入っていました。経済産業省の給湯分野の2027年度要求については、ここでは確認できませんでした。

住宅局の要求額は2倍を超えた

住宅局の要求総額を、2026年度予算と比べたのが下のグラフです。公共事業が1,644億円から3,585億円へ、行政経費が76億円から602億円へ増えています。

国土交通省住宅局の予算(2026年度)と要求(2027年度)
出典: 国土交通省『令和9年度 住宅局関係予算概算要求概要』予算総括表

合計が内訳の和と1億円ずれるのは、資料の注にあるとおり四捨五入のためです。出典: 国土交通省『令和9年度 住宅局関係予算概算要求概要』(2026年8月)

要求の段階で膨らみ、年末の政府案で絞られるのは毎年のことです。2.43倍がそのまま残るとは限りません。

窓の補助は「Uw値1.9以下」が条件の軸

環境省の窓の事業は、熱貫流率(Uw値)1.9以下など、建材トップランナー制度の2030年目標の水準を超える窓を対象にする、と資料に書かれています。補助額は工事内容に応じた定額で、実施期間は令和9年度からです。

資料は、日本の住宅の約67%がすべての窓を一枚ガラスのまま使っているという、2023年の住宅・土地統計調査をもとにした数字も載せています。窓の改修の補助が2027年も続く見込みが高いと私たちが考えるのは、この数字があるからです。

出典: 環境省『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(令和9年度要求)』(2026年)

2026年の窓の補助の中身は先進的窓リノベ2026事業の補助額と対象工事に、結露の悩みから入りたい人は窓の結露対策にまとめています。

自治体経由の改修支援も拡充

住宅・建築物省エネ等改修推進事業は、国が自治体の補助を後押しする仕組みです。国交省の資料では、住宅の省エネ改修の限度額を1戸あたり省エネ基準で30万円、ZEH水準で70万円と示しています。

ただし、使えるのはお住まいの市区町村がこの仕組みで補助制度を設けている場合に限られます。出典: 国土交通省『令和9年度 住宅局関係予算概算要求概要』(2026年8月)

新築の補助は「ZEH水準」が前提になりそう

みらいエコ住宅2027事業の説明には、目的がはっきり書かれています。2030年度以降に建つ新築住宅でZEH水準の省エネ性能を確保する、その目標を確実に実現するための事業だ、という位置づけです。

同じ資料によると、ZEH水準への適合率は令和6年度で60.1%。残りの約4割を引き上げるための補助、と読めます。

出典: 国土交通省『令和9年度 住宅局関係予算概算要求概要』(2026年8月)

ここから先は編集部の見方です。2027年の新築補助で、ZEH水準に届かない家が対象に入る可能性は低いと考えています。2026年もZEH水準住宅が最も下の区分でした。

ZEH水準とは、断熱等性能等級5以上と、一次エネルギー消費量を省エネ基準から20%以上減らすことを満たす家です。2027年4月から始まる新しい「GX ZEH」の考え方を含めて、ZEHの基準と補助金の関係で詳しく扱っています。義務化の流れは省エネ基準の適合義務化も参考にしてください。

予算が決まって補助が始まるまで

国の予算は、夏の概算要求から始まり、年末に政府の予算案がまとまり、国会で成立して初めて使えるお金になります。財務省の令和9年度予算のページでも、この順に資料が公表されていきます。

住宅の補助には、もう一つの通り道があります。秋の経済対策にあわせて組む補正予算です。

国の住宅補助が始まるまでの2つの道(当初予算と補正予算)
国の住宅補助が始まるまでの2つの道(当初予算と補正予算)

みらいエコ住宅2026事業は後者でした。2025年11月28日に補正予算案が閣議決定され、その日以降に基礎工事に着手した新築が対象になっています。予算の成立前に着工した家でも、さかのぼって対象に入ったわけです。

出典: 環境省『住宅の省エネ化への支援強化策(令和7年度補正予算案の閣議決定)』(2025年11月28日)

みらいエコ住宅2027事業は当初予算の要求として出ています。補正予算が組まれるか、組まれるならいつの着工からが対象になるかは、現時点では誰にもわかりません。

2026年の制度はこう進んだ

みらいエコ住宅2026事業(新築)の日程
  • 2025/11/28
    補正予算案の閣議決定
    この日以降に基礎工事に着手した新築が対象
  • 2026/3/31
    第1期の受付開始
    第1期は5月12日まで
  • 2026/5/13
    第2期の受付開始
    予算は第1期と合わせて管理
  • 2026/9/30
    ZEH水準の注文住宅が締切
    予約申請は8月17日まで
  • 2026/11/16
    予約申請の期限
    GX志向型・長期優良住宅・リフォーム
  • 2026/12/31
    交付申請の期限
    予算上限に達した時点で終了
  • 2027/7/31
    戸建住宅の完了報告期限
    共同住宅は階数で別の期限

出典: 国土交通省『みらいエコ住宅2026事業 事業概要』(2026年)

“2026年の補助”は、今からでも間に合う?

年内に交付申請まで進められる人なら、2026年の制度が使える可能性はまだ残っています。11月8日0時時点の予算に対する申請額の割合は次のとおりです。

住宅省エネ2026キャンペーンの予算消化(2026年11月8日時点)
出典: 国土交通省『みらいエコ住宅2026事業』、住宅省エネ2026キャンペーン

出典: 国土交通省『みらいエコ住宅2026事業』、国土交通省ほか『住宅省エネ2026キャンペーン』(予算に対する補助金申請額の割合、2026年11月8日時点)

区分補助額(1戸)予約申請交付申請
GX志向型住宅1〜4地域125万円/5〜8地域110万円11月16日まで12月31日まで
長期優良住宅1〜4地域80万円/5〜8地域75万円(古家除却で+20万円)11月16日まで12月31日まで
ZEH水準住宅(分譲など)1〜4地域40万円/5〜8地域35万円11月16日まで12月31日まで
ZEH水準住宅(注文住宅)同上8月17日で終了9月30日で終了

出典: 国土交通省『みらいエコ住宅2026事業 事業概要』(2026年)。いずれも予算上限に達した時点で締め切り

GX志向型は残りが約4分の1。国交省は11月6日付で、交付申請を早めに、不備なく出すよう事業者に呼びかけています。

申請するのは施主ではなく、登録した住宅会社です。予約申請の期限まで1週間あまりなので、契約済みの人は担当者に「予約は済んだか」を今週中に聞いてください。補助額や世帯の条件はみらいエコ住宅2026の補助金で、前年度の制度との違いは子育てグリーン住宅支援事業との比較で確認できます。

どの会社に頼むか迷ったら、中立の窓口に無料相談する

注文住宅は同じ要望でも会社によって数百万円の差が出ます。展示場を1社ずつ回る前に、特定の会社を勧めない中立のアドバイザーに「予算・エリア・希望」を伝えて、合う会社を絞ってもらうと遠回りしません。LIFULL HOME’S 住まいの窓口は相談料無料、営業なし、店舗でもオンラインでも相談できます。

まずは自分で資料を集めたい方は 持ち家計画(複数社にまとめて資料請求・PR) も使えます。

補助を待って着工を遅らせるのは得か

ここは意見が分かれるところです。編集部の考えを先に書くと、土地と会社が決まっているなら、2027年の補助を待つためだけに着工を遅らせる理由は薄いと見ています。

理由の一つ目は、待っても補助額が増える保証がないことです。2025年の子育てグリーン住宅支援事業でGX志向型は160万円でしたが、2026年は最大125万円に下がりました。

二つ目は、補助金以外の優遇はすでに2027年分まで決まっていることです。住宅ローン減税は、2026年と2027年の入居で同じ借入限度額が使えます。

住宅の性能一般世帯子育て世帯・若者夫婦世帯2028年以降の入居
長期優良住宅・低炭素住宅4,500万円5,000万円制度の延長が前提
ZEH水準省エネ住宅3,500万円4,500万円制度の延長が前提
省エネ基準適合住宅2,000万円3,000万円原則として対象外

出典: 国土交通省『住宅ローン減税等の住宅取得等促進策に係る所要の措置』(令和8年度税制改正)。2026・2027年入居の新築の借入限度額

例えば、子育て世帯がZEH水準の家を建てて2027年に入居する場合を想定します。借入限度額は4,500万円で、控除率0.7%をかけると1年あたりの控除の上限は31.5万円です。実際に戻る額は借入残高と納めている税額で決まるため、上限どおりになるとは限りません。

同じ世帯が省エネ基準適合の家にすると、限度額は3,000万円、1年あたりの上限は21万円まで下がります。差は年10.5万円。補助金の当たり外れより、こちらのほうが確実に読める数字です。

表の下の段に注目してください。省エネ基準ぎりぎりの家は、2028年以降の入居だと原則として減税の対象から外れます。工期が延びて入居が2028年にずれ込むと、ここで損をします。詳しくは住宅ローン控除2026の条件で整理しました。

逆に、まだ土地探しの段階なら話は別です。2027年に着工する前提で、最初からZEH水準以上の仕様で見積もりを取っておく。補助の中身が年明けにわかったとき、仕様を組み直さずに済みます。

2027年の補助金を当てにするなら、条件はZEH水準以上と考えて仕様を決めておく。補助額は予算成立まで資金計画に入れない。

長期優良住宅の認定は、補助金だけでなく減税や固定資産税の軽減にも効きます。費用と手間の釣り合いは長期優良住宅の基準と費用対効果を、親からの資金援助を受けるなら住宅取得資金の贈与税非課税もあわせて見ておくと安心です。

ここが気になる

Q
みらいエコ住宅2027事業の補助額はいくらですか?
A

2026年11月時点では公表されていません。国土交通省の概算要求資料にあるのは、要求額2,000億円と、ZEH水準の新築と既存住宅の省エネ改修を支援するという目的までです。補助額は政府予算案や事業の公表を待つ必要があります。

Q
2027年の補助金はいつから申請できますか?
A

決まっていません。2026年の制度は2025年11月28日の補正予算案の閣議決定日以降の着工が対象になり、申請受付は2026年3月31日に始まりました。2027年も同じ日程になるとは限りません。

Q
建て替えで古い家を壊す場合の加算は、2027年も続きますか?
A

わかりません。2026年は長期優良住宅などで古家の除却に20万円の加算がありますが、2027年の区分は未公表です。解体費そのものは建て替え費用と解体費の相場で確認できます。

Q
リフォームの補助も2027年に続きますか?
A

要求の段階では続く見込みです。みらいエコ住宅2027事業は既存住宅の省エネ改修も対象にしており、環境省も窓の断熱改修に980億円を新規で要求しています。給湯器の補助は、経済産業省の要求内容をここでは確認できませんでした。

判断の目安

  • 2026年中に着工済み・契約済み → 予約申請の期限11月16日までに住宅会社へ確認
  • 2027年前半に着工予定 → ZEH水準以上で見積もり。補助額は資金計画に入れない
  • 土地探しの段階 → 年末の政府予算案で、みらいエコ住宅2027事業の額が残るかを見る

年末に政府の予算案が出た段階で、この記事の数字を更新します。

どの会社に頼むか迷ったら、中立の窓口に無料相談する

注文住宅は同じ要望でも会社によって数百万円の差が出ます。展示場を1社ずつ回る前に、特定の会社を勧めない中立のアドバイザーに「予算・エリア・希望」を伝えて、合う会社を絞ってもらうと遠回りしません。LIFULL HOME’S 住まいの窓口は相談料無料、営業なし、店舗でもオンラインでも相談できます。

まずは自分で資料を集めたい方は 持ち家計画(複数社にまとめて資料請求・PR) も使えます。

参考・出典

参照日: 2026年11月8日

費用・ローン
この記事を書いた人
AKITEKT編集長 伊藤 建

AKITEKT編集長として、建築業界に興味を持つライターとして、高品質な記事制作を手がけています。掲載するコンテンツは、業界の最新トレンドや実際の事例を調査し、正確で信頼性のある情報を読者に届けることを大切にしています。
『家づくりの未来を築く』をモットーに、家づくりを検討している方や建築業界に携わる方にとって役立つ情報を発信し続けています。

AKITEKT編集長 伊藤 建をフォローする
シェアする
AKITEKT編集長 伊藤 建をフォローする
タイトルとURLをコピーしました