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先進的窓リノベ2026の補助金対象|内窓・外窓の額と4つの家の試算

費用・ローン
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国が窓の断熱リフォームに用意した1,125億円のうち、2026年10月27日時点で申請や予約に使われたのは32%です。

数字だけ見ると、まだ余裕がありそうに見えます。ところが、この補助金は工事が終わって引き渡しまで済んでいないと本申請ができず、その受付は遅くとも2026年12月31日で閉じます。予算より先に、日付のほうが壁になる年です。

ここからは、補助の対象になる家と工事、工事の種類ごとの補助額、想定した4つの家での計算、申請までの順番を、環境省の公式サイトの内容をもとに見ていきます。

出典: 環境省『予算に対する補助金申請額の割合』(2026年10月27日0時時点)

3行でつかむ、2026年の窓リノベの仕組み

正式名は「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」。環境省の事業で、国土交通省・経済産業省の補助とまとめて「住宅省エネ2026キャンペーン」として運営されています。

  • 既存の住宅の窓(ガラス)とドアを、性能の高い製品に替えるリフォームが対象
  • 補助額は、工事の種類・製品の性能・大きさ・建物の建て方で決まる定額の合計(上限は住宅1戸あたり100万円)
  • 申請するのは施主ではなく、登録された施工会社(窓リノベ事業者)。補助金は会社から施主に還元される
項目内容
予算1,125億円(令和7年度補正予算)
補助の上限住宅1戸あたり100万円/延床面積240㎡以下の非住宅1棟あたり100万円/240㎡超の非住宅1棟あたり1,000万円
申請できる最低額1申請あたりの補助額の合計が5万円以上
対象の着工日2025年11月28日以降に着手した工事(契約は着手日以前)
交付申請の予約遅くとも2026年11月16日まで(予算上限に達した時点で終了)
交付申請遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した時点で終了)
補助金の受け取り工事代金に充てるか、現金で受け取るかを施工会社とあらかじめ決める

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 事業概要』(2026年)

非住宅建築物も対象に入っていますが、ここでいう非住宅は「第1種・第2種低層住居専用地域に建てられる用途の建物」に限られます。小さな店舗や事務所を想定した枠で、住宅の読者がまず見るべきは1戸100万円の上限のほうです。

対象になる家、ならない家

条件は「既存住宅であること」と「工事する人が所有者等であること」の2つが入口です。新築は対象外で、新築の補助はみらいエコ住宅2026事業やZEHの補助金の領分になります。

区分対象になる対象にならない例
建物工事請負契約の日に、建築から1年が過ぎた住宅、または人が住んだことのある住宅新築・建築1年未満で未入居の住宅
用途人が住むための家屋(店舗併用の戸建を含む)登記・課税上で住宅以外の用途の建物や、店舗・施設として使っている区画
工事する人所有者とその家族、賃貸に出している個人・法人、賃借人、マンションの管理組合施主支給(設備を自分で買って取り付けだけ頼む)
過去の補助2023〜2025年の窓リノベで補助を受けていない開口部過去の窓リノベ事業で補助を受けた同じ開口部

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 対象要件の詳細』(2026年)、環境省『先進的窓リノベ2026事業 事業概要』(2026年)

建て方の区分は3つです。1住戸の建物が戸建住宅、2住戸以上が集合住宅(二世帯住宅・長屋もここに入る)で、集合住宅は地上3階以下が低層、4階以上が中高層。区分によって補助額の表が変わるので、見積もりの前に自分の家がどれかを決めておくと話が早く進みます。

賃借人も申請の対象者に入っていますが、窓は建物の共用部や所有者の資産にかかわる部分です。マンションなら管理規約、賃貸なら貸主の承諾を先に確かめておく。ここを飛ばすと、補助以前に工事そのものができません。

いくら出る? 内窓・外窓・ガラスの補助額

補助額は「工事の種類 × 性能区分 × サイズ」の表から1窓(ガラス交換は1枚)ずつ拾って足し上げます。性能区分は窓の熱貫流率(Uw値)で決まり、P(SS)が1.1以下、Sが1.5以下、Aが1.9以下。製品がどの区分・サイズに当たるかは、メーカーが発行する性能証明書に書かれています。

内窓設置(戸建住宅)

内窓は区分PとSの2段階で、A区分の設定はありません。

性能区分特大(4.0㎡以上)大(2.8〜4.0㎡)中(1.6〜2.8㎡)小(0.2〜1.6㎡)
P(Uw1.1以下)140,000円89,000円58,000円36,000円
S(Uw1.5以下)76,000円52,000円34,000円22,000円

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 対象工事の詳細(内窓設置・外窓交換 カバー工法・はつり工法・ガラス交換)』(2026年)。集合住宅(低層・中高層)の内窓は区分Pで152,000円/98,000円/64,000円/40,000円、区分Sで83,000円/57,000円/37,000円/24,000円(特大/大/中/小の順)

外窓交換・ガラス交換(戸建住宅)

工事・性能区分大(外窓2.8〜4.0㎡/ガラス1.4〜2.0㎡)中(外窓1.6〜2.8㎡/ガラス0.8〜1.4㎡)小(外窓0.2〜1.6㎡/ガラス0.1〜0.8㎡)
外窓 カバー工法 P188,000円138,000円89,000円
外窓 カバー工法 S124,000円92,000円60,000円
外窓 はつり工法 P149,000円110,000円69,000円
外窓 はつり工法 S92,000円68,000円44,000円
ガラス交換 P(1枚)52,000円32,000円11,000円
ガラス交換 A(1枚)27,000円18,000円5,000円

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 対象工事の詳細(内窓設置・外窓交換 カバー工法・はつり工法・ガラス交換)』(2026年)。特大サイズとA区分の一部は省略。中高層集合住宅の外窓カバー工法は区分Pの大で229,000円と、戸建より高い設定

戸建住宅・中サイズ1か所あたりの補助額
出典: 環境省「先進的窓リノベ2026事業 対象工事の詳細」

同じ中サイズでも、外窓カバー工法のP区分は内窓のP区分の2倍を超えます。ただ、外窓交換は工事そのものの費用も大きくなるため、補助額の大きさだけで工法を選ぶのは順番が逆です。編集部は、まず内窓で足りるかを考え、サッシ自体の傷みや開け閉めの不具合がある窓だけ外窓交換を検討する、という順序をすすめています。

ドアは「窓と一緒」が条件

玄関ドアなど屋外から鍵をかけられる建具の交換も補助の対象です。ただし、窓の工事と同じ契約で、同時に申請する場合に限られます。ドアだけの交換や、ドアのガラス部分だけを替える工事は対象外。ドアの補助額は公式サイトのドア交換のページで区分とサイズごとに公開されています。

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 対象要件の詳細』(2026年)

4つの家で計算してみる

ここでは窓の数とサイズを仮に置いて、補助額の表から足し上げてみます。どの家も想定で、実際の金額は製品の性能証明書のサイズと区分で決まります。

想定工事の内容補助額の合計申請できるか
A:築30年の戸建、アルミサッシ+単板ガラス内窓P区分 大2か所・中4か所・小4か所554,000円できる(上限100万円以内)
A’:Aと同じ窓を内窓S区分で内窓S区分 大2か所・中4か所・小4か所328,000円できる
B:10階建てマンションの住戸内窓P区分 大1か所・中2か所・小2か所306,000円できる(管理規約の確認が先)
C:戸建の小窓だけガラス交換ガラス交換A区分 小6枚30,000円できない(5万円未満)
D:戸建、傷んだサッシごと交換外窓カバー工法S区分 大2か所・中3か所524,000円できる

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 対象工事の詳細(内窓設置・外窓交換 カバー工法・はつり工法・ガラス交換)』(2026年)の戸建・集合住宅の表から計算

AとA’の差は226,000円。同じ10か所でも、P区分の内窓を選ぶだけで補助はほぼ倍になります。製品の価格差がこの差額より小さいなら、P区分を選んだほうが手元の負担は軽くなる計算です。

Cのような「小さな窓だけ」の工事は、表の金額が小さいぶん、5万円の下限に届かないことがあります。浴室やトイレの窓だけを考えている家は、居室の窓を1か所足すと条件を満たせる場合があります。

なお、みらいエコ住宅2026事業と窓を分けて申請する場合でも、窓リノベ側の申請だけで5万円以上が必要で、両事業の補助額は合算できません。

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 対象要件の詳細』(2026年)

内窓を付けると、窓の熱の逃げ方はどこまで変わるか

補助の区分の数字は、そのまま窓の断熱性能の数字です。熱貫流率(Uw値)は、室内外の温度差が1℃のとき窓1㎡あたり何ワットの熱が通るかを表し、小さいほど熱を通しません。

窓の状態熱貫流率 W/(㎡・K)アルミ+単板を100とした目安
アルミサッシ+単板ガラス(古い住宅に多い)6.3100
アルミサッシ+Low-E複層ガラス(乾燥空気12mm)3.048
補助のA区分の上限1.930
補助のS区分の上限1.524
補助のP(SS)区分の上限1.117

出典: 板硝子協会『ガラスの仕様と枠の種類に応じた窓の熱貫流率・日射熱取得率』(2025年)(アルミサッシの規定値)、環境省『先進的窓リノベ2026事業 対象工事の詳細(内窓設置・外窓交換 カバー工法・はつり工法・ガラス交換)』(2026年)(区分の基準値)。目安の欄は熱貫流率の比を計算したもの

アルミ+単板の窓に内窓を付けてP区分になれば、窓を通る熱は計算上6分の1以下になります。冬に窓辺が冷える、朝にガラスがびっしょり濡れる、といった悩みの根っこは、この熱の通りやすさです。

サッシとガラスの組み合わせごとの数値は、窓サッシの断熱性能の比較で一覧にしています。壁や天井の断熱も一緒に考えるなら、断熱材の種類と比較も参考になります。

弱点もあるので書いておきます。開け閉めは2回に増え、窓の奥行きも深くなるため、カーテンレールや窓台の納まりは現地で確かめるしかありません。補助の対象は外窓の開口面から室内側へ50cm以内に平行に付ける内窓だけ。出窓は形によって対象外になることがある、という点も見積もりの段階で聞いておきたいところです。

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 内窓設置』(2026年)

申請までの順番 施主がやること、会社がやること

施主は自分で申請できません。手続きは、住宅省エネ2026キャンペーンに登録した施工会社が「住宅省エネポータル」というWEBシステムで行い、施主は書類に署名し、本人確認書類などを渡して協力する立場です。

先進的窓リノベ2026事業の申請の流れ(環境省「申請手続きの詳細(住宅)」をもとに作成)
先進的窓リノベ2026事業の申請の流れ(環境省「申請手続きの詳細(住宅)」をもとに作成)

つまずきやすいのは3か所です。

  1. 工事前の写真。補助の対象になる窓すべてについて必要で、撮り忘れると補助金を受け取れません。2026年は提出免除の書類も使えません
  2. 契約と着工の順番。契約より前に工事に着手すると対象外です。着工日の基準は窓に限らず、その契約に含まれる最初の工事の日です
  3. 還元の方法。現金で受け取る場合は時期を事前に決め、会社は交付から遅くとも2か月以内に還元します。共同事業実施規約に書かれているか確認します

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 申請手続きの詳細(住宅)』(2026年)、環境省『先進的窓リノベ2026事業 事業概要』(2026年)

登録事業者は住宅省エネ2026キャンペーンの公式サイトで検索できます。ただし、登録は国が優良な会社と認めた印ではない、と公式サイト自身が断っている点に注意。建設業許可の有無は建設業許可の調べ方を見れば自分で確かめられます。

“予算が32%なら急がなくていい”は本当か

先進的窓リノベ2026 予算に対する申請額の割合の推移
出典: 環境省「予算に対する補助金申請額の割合」2026年10月27日0時時点

申請額の割合は4月末の1%から、9月末に26%、10月27日に32%まで増えました。月ごとの交付申請額は7月の約65億円が最も多く、8月・9月はどちらも約58億円です。

月交付申請件数交付申請額
4月11,674件約20.6億円
5月16,065件約30.7億円
6月20,763件約44.0億円
7月23,409件約65.4億円
8月20,834件約58.1億円
9月20,797件約57.9億円

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 予算に対する補助金申請額の割合』(2026年10月27日0時時点、月別状況は10月13日更新)。予約を含み、1万円未満切り捨ての公表値を億円に換算

編集部の見方を書いておきます。9月と同じペースが年末まで続いても、残りの7割近くを使い切る計算にはなりません。ですから、2026年の窓リノベで締め切りを決めるのは、予算より日付です。予約は11月16日まで、本申請は12月31日まで。本申請には工事の完了と引き渡しが要るので、見積もり、製品の発注、施工の日数をこの日付から逆算することになります。

2026年の窓リノベ 主な日付
  • 2025年11月28日
    対象工事の着手日の起点
    この日以降に着手した工事が対象
  • 2026年3月31日
    住宅の交付申請(予約を含む)受付開始
    リフォーム(戸別)
  • 2026年11月16日
    交付申請の予約の期限
    予約の有効期間は提出から3か月か12月31日の早いほう
  • 2026年12月31日
    交付申請の期限
    工事完了・引き渡し後に事業者が申請。予算上限に達すればその時点で終了

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 事業概要』(2026年)、環境省『先進的窓リノベ2026事業 申請手続きの詳細(住宅)』(2026年)

年内に工事を終えられない場合、2026年事業では申請できません。2027年に同じ事業があるかは、2026年10月28日時点の環境省の公式サイトでは確認できませんでした。

ほかの補助金と組み合わせるとき

同じ窓やドアに、国のほかの補助制度から重ねて補助を受けることはできません。窓リノベの対象製品の一部はみらいエコ住宅2026事業でも対象になりますが、同じ製品の重複申請が見つかると、窓リノベの交付申請は無効になり、返金を求められる場合があります。

一方、窓以外の工事なら組み合わせられます。給湯器の交換は給湯省エネ2026事業、断熱改修や子育て世帯向けのリフォームはみらいエコ住宅2026事業の対象。賃貸住宅のオーナーなら賃貸集合給湯省エネ事業も候補に入ります。

市区町村や都道府県の補助は、国費が充てられているものを除いて併用できます。お住まいの自治体の窓口やホームページで、「窓」「断熱改修」「省エネリフォーム」の補助があるか、国の補助と併用できるかを確かめてください。

出典: 環境省『先進的窓リノベ2026事業 対象要件の詳細』(2026年)

家族から資金の援助を受けてリフォームするなら、リフォーム資金の贈与税の扱いも先に見ておくと安心です。

細かい疑問に答えます

Q
自分で事務局に申請できますか?
A

できません。申請は登録した施工会社(窓リノベ事業者)が行い、施主は書類の準備や署名で協力します。登録していない会社と契約した工事は補助の対象になりません。

Q
2025年の窓リノベで内窓を付けました。2026年も使えますか?
A

2023〜2025年の窓リノベ事業で補助を受けた開口部は対象外です。まだ工事していない別の窓なら、2026年事業で申請できます。

Q
新築の家でも使えますか?
A

使えません。対象は既存住宅で、工事請負契約の日に建築から1年が過ぎた住宅か、人が住んだことのある住宅に限られます。新築はみらいエコ住宅2026事業などの対象です。

Q
窓を増やす・大きくする工事は対象ですか?
A

原則として対象外です。外壁に新しく開口をつくる、開口を広げる、位置を変える工事は補助されません。ただし、BELS評価書などでリフォーム後に断熱等性能等級5を満たすことを示せる住宅は対象になります。

Q
補助金はいつ受け取れますか?
A

工事が終わって引き渡しを受けたあと、施工会社が交付申請し、交付決定を経て還元されます。工事代金に充てる方法と現金で受け取る方法があり、現金の場合は交付から遅くとも2か月以内に会社が還元します。

出典: 環境省『対象要件の詳細』『事業概要』『申請手続きの詳細(住宅)』(2026年)

判断の目安

  • 窓に結露や冷えの悩みがあり、年内に工事を終えられるなら、今年の制度で動く価値は大きい
  • 迷ったら内窓のP区分から見積もる。補助が厚く、工事も比較的短い
  • 小窓だけの工事は5万円の下限に届くかを先に計算する
  • 見積書には製品名と性能区分・サイズ区分を書いてもらい、工事前の写真の段取りを確認する

リフォーム会社をまだ決めていないなら、複数の会社から見積もりを取り、補助金の申請実績と年内の施工枠を聞くところから始めると、日程の読み違いを防げます。

参考・出典

参照日: 2026年10月28日

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